メッキ 表面処理

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1.メッキ 表面処理

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三価クロムクロメート(当社表記3カーW・三価ホワイト)

有害物質の六価クロム問題に対応する表面処理。
一般的に”三価クロムクロメート”と表現される。
六価クロムクロメート被膜の代替として開発される。
下地に電気亜鉛メッキ工程+三価クロム使用のクロメート処理。
色調は、明るい淡干渉色(白っぽい光沢クロメート色)
処理技術・工程管理が難しく、処理業者レベルで耐食性や色調の安定が大きく違いが出る。

三価クロムクロメート黒色(当社表記3カーB・三価ブラック)

有害物質の六価クロム問題に対応する表面処理。
色の識別の目的で三価ブラックと表現している。
耐食性は従来の六価BCより優れている。
色調は、独自の技術革新により艶のある黒色。
多くの処理業者の場合、グレーっぽい色で現状対応している。

ユニクロ

正式名称『光沢クロメート』
下地に電気亜鉛メッキを貼りフッ化物を含んだ液でクロメート処理。
クロメート被膜→青みがかったシルバー色。
耐食性は有色クロメートよりやや劣る。

ノンクロムホワイト、ノンクロブラック

クロムを全く含まないこれからの時代に採用される完全環境対応表面処理です。
傷がついても自己修復作用があり、有色クロメート、黒色クロメートと同等の耐食性を有します。
環境調査のわずらわしさから解放され、環境保全に協力できます。

ゼロクロムS ゼロクロムSW ゼロクロムSB

クロムを全く含まないこれからの時代に採用される完全環境対応表面処理です。
亜鉛メッキで問題になるウィスカ(メッキ表面よりでる極細針状の亜鉛の単結晶)を発生させないゼロウィスカ処理品。
電子部品などのウィスカ発生による短絡(ショート)事故を防ぎます。

三価カラー 赤メッキ 青メッキ

電気亜鉛メッキ後、三価クロメート皮膜を貼り、その後薄いアルカリで表面を少しはがし、塗料で染めこんで色づけしています。 赤、青だけでなく黄、緑、紺、ゴールド、水色、紫があります。

クロメート

正式名称『有色クロメート』
亜鉛メッキ後クロメート処理し、クロメート被膜を持たせている。
クロメート被膜→黄色または黄褐色に近いほど耐食性がよい。
耐食性は色の薄いものや緑を多く含んだ色はいくぶん劣る。
塗装の密着も良い。

ニッケル

下地に銅メッキを施し、その上にニッケルメッキする。
装飾用に広く用いられるメッキで、キラキラ輝く光沢を持ちます。
しかし、電気亜鉛メッキ+クロメート処理程の防錆力はありません。
下地が銅なので、ニッケルのつき回りは良好。
薬品に強く耐食性良好で光沢も良いので用途は広い。
均一電気着性に富み、装飾用としてネジ類の利用度は高い。

クローム

正式名称『クロム3号メッキ』 通称柄クローム。
下地にニッケルメッキを張り、その上にクロムメッキを施す。
下地となるニッケルメッキの耐食性の欠陥をクロムの皮膜がカバーします。
空気中で表面に酸化層をつくるため不動態化しやすいため長く光沢を保つ。
ニッケルより重厚な光沢に仕上がり、概観も良好。
硬度が高く耐摩耗性が大である。

黒色クロメート(当社表示BC)

亜鉛メッキ後、硝酸銀などの混じった溶液でクロメート処理。
銀が黒色を作っている。酢酸系とリン酸系の2タイプあり、酢酸系は仕上がりは綺麗だが耐食性が悪い。
当社のものは、酢酸とリン酸を混ぜ、中間を狙っている。
黒色のメッキが比較的安価でできるため利用範囲が広い。
耐食性は有色クロメートや光沢クローメートより劣る。

茶ブロンズ(当社表記GB)

Gはジャーマン、Bはブロンズまたはブラウンの略になります。
鉄の場合、下地に銅メッキを張った後、特殊な薬品で色づけ研磨する。
ステンレスの場合は熱処理によりステンレス自体を茶色に着色させる。

ドブ(溶融亜鉛)

溶融亜鉛メッキともいう。(グレー色)
どろどろ溶かした亜鉛の中にドブっと漬けて着けるメッキ。
コストの割に優れた耐食性があるが、メッキ厚はかなり厚く、表面はデコボコしているため、雌ねじの方はオーバータップにしておく必要があり、製品同士がくっつくこともよくあります。
RoHS規制には表面処理上の問題はありません。排水処理時に適切に処理しないと鉛、カドミウムの問題があります。

BK(SSブラック)

ステンレス鋼を特殊な黒っぽい薬品で黒くする着色法。
美麗な黒色で密着性、耐食性、耐熱性に優れています。
電解法と比べて色調変化がねく均一性も有します。
ステンレスに対する黒染めと考えればよい。茶色っぽい薬品で染めれば茶色くなり、これを薬品GBと呼んでいる。

パーカー

「黒染め」および「パーカーライジング」の総称。
当社がパーカーとして在庫販売しているのは、黒染め。
黒染めは四三酸化鉄被膜。パーカーライジングは燐酸塩被膜。
黒染めのほうが色が黒く、パーカーライジングはやや茶色っぽい。
パーカーライジングは表面がナシ地になるため、通常塗装の前処理としておこなわれる。
どちらもベタつきがあり、防錆力ありません。

グリーンクロメート

亜鉛メッキ後、リン酸を多く入れてクロメート処理する。
自然にグリーン色になる。非常に耐食性がよい。耐食用のメッキ。

黒ニッケル

主として装飾用。
耐食性はニッケルメッキと同等程度です。
このメッキはもろく、光沢ニッケルメッキの上に薄メッキとし、変色防止のために有機被膜で保護する。

ステンコート(ジンロイ+Kコート)

亜鉛-ニッケル合金メッキのジンロイの上に光沢クロメート処理をし、上に無色透明の防錆コーディング剤のKコートを施す。
見た目も耐食性もステンレスに近くなり、ステンコートと呼ばれる。黒色のブラックコート処理もある。
ステンレスの焼付防止用のコートとよく混同されるので注意。

黒クローム

漆黒色の被膜が得られるメッキ。耐摩耗性に乏しい。
カゴ(バレル)に入れた状態ではメッキ出来ず、タコ掛けと呼ばれる一本ずつ吊す方法でメッキしています。
耐食性は大きく他の黒色化に比べると最も耐久性のある被膜が得られる。他のクロームよりは劣る。

真鍮メッキ

下地にニッケルメッキを張り、その上に銅と亜鉛の合金である黄銅を張る。
黄銅は金と色合いが似ているので、代金メッキと呼ぶ場合もあるが、金と比べると黄色っぽい。

代用金メッキ

下地にニッケルメッキを張り、その上に黄銅よりも銅の比率の高い銅と亜鉛の合金を張る。
黄銅メッキに比べて赤みがあり、より本金に近い。

本金メッキ

下地にニッケルメッキを張り、その上に本物の金を張る。
錆びにくく熱や電気の良導体で、高温での酸化にも強い。
装飾品、電子部品などに使用される。

無電解ニッケル

カニゼンメッキともいう。
ニッケルとリンの合金メッキ。溶液中での還元反応を利用して、品物表面にメッキ金属を析出させる。
被膜のムラなく均一にメッキでき、非金属にもメッキできる。

ダクロ

正式名称『ダクロダイズド』(グレー色)
生成分の亜鉛と、介在役目を果たすクエン酸を含んだ処理液に浸漬塗装した後、加熱し素地に焼き付ける。
電気亜鉛メッキに比べ耐食性はもちろん耐熱性にも優れている。
また工程中、塩酸処理をおこなわないので、水素脆性の心配はない。
メッキ厚が厚いので雌ねじの場合オーバータップが必要です。

ラスパート

亜鉛メッキを施した後、密着性を良くするための化成処理をし、セラミック材を浸漬塗装した後、加熱し素地に焼き付ける。
耐食、耐熱性に優れているが、とくに耐酸・耐アルカリ性に優れているため屋外使用品に適している。
(シルバー、ブラック、グレー色等)
環境対応品としてノンクロムラスパートもあります。

錫コバルト

錫とコバルトの合金被膜でクロームの色合いに近くクロームメッキの代用として利用されるが、クロームメッキよりやや光沢がなく耐食も少し劣ります。
つき回りに優れ、クロームメッキよりはるかに量産が可能。

ストロンジング

ジンロイと似ているが、この「ストロンジング」は亜鉛と鉄の合金メッキである。
耐食性は亜鉛メッキの3倍以上です。需要が多いのは黒色です。
ストロンジンクの耐食性規格はJISDO201で規格化されています。

バフクローム

正式名称『クロム2号メッキ』
美観をさらに向上させるためメッキ前にバフ研磨をかけ、素地の表面を滑らかにする。
光沢は最良で鏡のような仕上がり。
外観を重視した装飾用メッキとして利用される。

銅メッキ

銅は酸素を含んだ水に簡単に侵され、亜酸化銅として腐食する。
したがって装飾メッキとしては銅単独で用いられることはほとんどなく、ニッケルメッキの下地として利用されることが多い。 付き回りが良好で、均一電着性にも優れている。

ディスゴ

塗装系のノンクロム高耐食食品です。
純度の高い燐状亜鉛を主成分とする防食性に優れたエポキシ系ベース塗料と、耐酸性等の耐薬品性に優れた上塗り塗料からなる表面処理。
特徴としては、処理工程中での酸の使用がなく、電解工程もないため水素脆性の心配がない。
耐食、耐熱、耐薬品性に優れ、また塗装にクロム、鉛等を含まないクロムフリーの表面処理で、高耐食性防錆表面処理といえる。

二硫化モリブデン

固定潤滑処理(デフリックコート)と呼ばれ、リン酸マンガンを使って下地処理をおこない、乾式被膜そのものに潤滑性のある固体潤滑被膜(デリック)によりコート処理をおこなう。
乾燥しているが潤滑性があるという特徴を持ち、耐食性も優れている。

ハイブリットフロンコート

相手の金属(鉄・ステンレス・銅・アルミ等)に適合した下地処理を行い四フッ化エチレン樹脂を使った塗料によりコーティングしベーキングをする。
トルク係数が安定し耐食性、耐候性、耐薬品性、耐焼き付き性、耐摩耗性、電気絶縁性等の諸性質が良い低温焼き付け塗装。

ジオメット

環境負荷物質である6価クロムを含有していません。
金属フレークが層状に重なり特殊無機バインダーにより結合された金属防錆表面処理です。
耐熱耐食性に優れ、水素脆性の心配がない塗装系のノンクロム高耐食品です。

KMコート

通常のメッキを施した上に特殊なKMコート処理をし焼き付ける。
耐酸性・耐熱性に優れ、自己潤滑性と耐磨耗性を有するので、機械部品に適する。

ラフレ

クロムフリー環境対応・超薄膜・高耐食性を基本コンセプトとして開発した防錆処理技術です。
亜鉛、錫およびアルミニウムの3種類の金属を含有する密着性に優れた無機系皮膜で、
合金メッキのような耐食性に富んだ強靭な皮膜で素地を保護します。
メッキ厚は5μ程度。塗装系薄皮膜ノンクロム高耐食品です。

ポリシール

3種類の特殊被膜が積み重なった被膜構造になっており、耐食性・耐薬品性に優れている。
また様々な色づけができる。

電気亜鉛メッキ

下地として使用され表面にクロメート処理などを施して耐食性や外観を向上させて使用する。

キリンス

錆落としと同時に光沢を出す酸処理法で、一般に黄銅に対しておこなう。

アルマイト

アルミニウム素地を電解して得る酸化被膜で、耐食性・耐摩耗性を持たせる処理。
この被膜を染色することにより装飾性を持たせることも出来る。
アルマイト処理を施すと、通電性はなくなる。

SCカラー(テンパーカラー)

ステンレスは熱を加えることによってゴールド色から茶黒色に変色します。
ステンレスGBはこれを利用して着色する処理です(テンパーカラー)。
加える熱の温度、時間によって色の濃さが変わります。
SC-1~SC-5の基本色があり数字が上がると色も濃くなります。

UCカラー

新日軽向けのホワイト・メタリックに合わせた光沢を抑えた色調。テンパーカラー。

SSブロンズ SSライトブロンズ

ステンレス向けの薬品を使用した着色処理。

SPブラック SPブロンズ

SP処理(スーパーパシペーション)は、従来のパシペート処理より耐食性を向上させ、さらに安定化を図る表面処理改質処理です。
無色透明光沢がある仕上がりで、素材そのまま活かすこともできますが、SS処理(薬品カラー)の前に施すことで、耐食性、意匠性を上げることが出来ます。

頭部塗装 ホワイト、アイボリー、ブラック、グレー

ねじの頭部などに、主にアクリル樹脂系の塗料を吹き付け、その後焼き付ける塗装です。
密着性が良く、またサンプル色通りの多彩な色に仕上げることが出来ます。

パシペート

ステンレスが錆びにくいのは、ステンレスの中に含まれるクロムが酸素と結合して表面に酸化クロム被膜(不動態被膜)をつくるからだが、この不動態被膜を希硝酸に浸すことで化学的に作らせる処理。

ベーキング(表面処理ではありませんが、参考として)

酸洗いや電解によって生じた水素が、金属の内部に入り込み組織を脆くする(水素脆性)のを防ぐために、180~200度で3~4時間加熱して水素を追い出す処理のこと。
一般に高炭素鋼に対し電気亜鉛メッキの後におこなわれる。